はんだごて

Popなんだけど何処か切ない音楽が好き

あなたはどっち? 邦楽耳と洋楽耳

「世界的ヒット曲なのに自分は良いと思えなかった」

「歴史に残る名盤と言われていたから期待して聴いたのに微妙に感じてしまった」

 これらの経験をしたことがあるという人はもしかしたら邦楽耳なのかもしれません。邦楽耳・・・聞き慣れない言葉ですが、まずは下記の質問にいくつ当てはまるか確認してみてください。

 

 

 ① 初めて聴く曲で「この曲サビってどこ?」と思ったことがある。

 ② メロディの変化には感動するが、リズムの変化には興奮しない

 ③ アップテンポな曲よりもバラードの方が好き

 ④ イントロがどんなに格好良くてもサビのパンチが弱いと「うーん」となる

 ⑤ 初めて聴く曲でも開始1分くらいまで飛ばしてサビだけ確認することがある

 ⑥ 洋楽でもビートルズやクイーン、オアシスは好きだが、ツェッペリンとかレディオヘッドは良さが分からない。

 

 さて、いくつ当てはまったでしょうか?3つ以上で邦楽耳認定。5つ以上なら洋楽の名盤を100枚聴き漁っても5枚くらいしか良いと思えないかもしれません。

 なんでそんなことを言えるかというと、邦楽耳の人は「サビ」で曲の好き嫌いを判断している傾向があるからです。もちろん洋楽でもキャッチーなサビをもつ曲はありますが「別に無きゃ無いでいいや」ていう感じです。他の要素がクールならいいのです。

 対してJ-POPというのはサビを中心にその他が構成されている曲が非常に多いです。イントロもAメロもギターソロも全てはサビを最高に盛り上げるための下支えにすぎません。だからJ-POPを幼い頃から聴いている人は音楽とはサビがあってしかるべきで、サビがない音楽は「変わった音楽」とみなしがちです。

 そう、この邦楽耳、洋楽耳というのは単なる「邦楽が好き」とか「洋楽しか興味ない」みたいな話ではなく、音楽を聴くときどの部分を重要視して聴いているかの話なのです。洋楽耳の人はボーカルや演奏の重なりが生み出す全体のグルーヴを聴いています。対して邦楽耳の人はサビまでの焦らしと、サビに入った瞬間の爆発力を楽しんでいます。打ち上げ花火を見るような感覚で音楽を楽しんでいるのです。

 ちなみに僕は上の6つ全て当てはまった完全なる邦楽耳です。洋楽も聴くには聴きますがビートルズとかオアシスみたいな「ちゃんとサビを作ってくれるアーティスト」しか良いと思えません。エド・シーランとかもCastle On The HillやThinking Out Loudのような名曲を差し置いて、何でShape of Youが世界的ヒットしたのか未だに分かりません。あの曲サビどこなんでしょうか。まさか「オーアイオーアイ♪」のとこ?

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www.youtube.com 上が好きなら洋楽耳、下が好きなら邦楽耳。多分。

 

 僕みたいに邦楽耳が加速するとボーカルがない音楽にまでサビを求めるようになります。インストでもサビが用意されてる曲ってあるじゃないですか。クラシックだったらパッヘルベルのカノンとか。ピアノ曲だったら久石譲のSummerとか。エレクトロだったらYMOライディーンとか。「もうメロディーはそのままに歌詞つけても違和感ないだろ」て感じの曲です。対してギターの早弾きとかドラムのテクニックだけで曲が構成されているようなオシャレ音楽はあまり好きになれません。

 邦楽耳と洋楽耳。いかがだったでしょうか。昔は日本人は圧倒的に邦楽耳が多かったのですが、最近はそうでもなくなってきているようです。SpotifyとかYoutubeの影響で海外の音楽を気軽に聴けるようになったからでしょうか。僕の記事を読んで「邦楽耳って可哀想だな」とか「感性が鈍いんだな」と思った人もいると思いますが、こんな感性でも日本や海外の色んなジャンルの音楽を楽しめています。海外にもこういったサビ好きの人がいるのか気になります。サビメドレーとかも日本独自のものだと思うんですよね。